改めて観てみた『スパイダーマン1・2・3』とかいう映画がすごかった

映画情報

皆さん、スパイダーマンはご存じでしょうか。

たぶん、知らない人のほうが珍しいですよね。
スパイダーマンの映画は何回かリメイクされており、大きく分けると下記の三つです。

  • 『スパイダーマン』シリーズ
  • 『アメイジング・スパイダーマン』シリーズ
  • 『MCU』シリーズ

    『MCU』シリーズとはスパイダーマン・ホームカミング、ファー・フロム・ホーム、ノー・ウェイ・ホームなどです。

    そして今回紹介するのは『スパイダーマン』シリーズ!!
    これを読んだあなたはまたこの作品が見たくなるに違いありません!

全シリーズ共通の設定

この3作品には共通の設定が存在します。

  • 主人公はピーター・パーカー
  • クモに噛まれてクモの能力に目覚める

そして敵が現れてヒーローとして退治するっていうのが簡単な流れです。
この共通点さえ押さえておけばきっと全シリーズ楽しめるはずです。

※この記事は一度スパイダーマンを見たことがある人に向けて書いています。
見たことがなくネタバレを避けたい方は閲覧をお控えください

無印『スパイダーマン』の面白さ

3シリーズあるスパイダーマンですが、私はなんといっても最初に作られたサム・ライミ監督の無印の『スパイダーマン』を推します。

なぜかというと、それはスパイダーマンの派手なアクションだけに留まらず、ピーターと親友ハリー、そしてヒロインのMJの三角関係、ピーターのスパイダーマンというスーパーヒーローとして生きる葛藤をうまく描いているからです。

物語序盤では主人公ピーターが電車に乗り遅れそうになり走ってやっとのことで追いつき乗車すると既に乗っているみんなから冷たい視線を浴びるというシーンから始まります。

このシーンのすごいところはまずピーターがいじめられっ子であり、密かに思いを寄せている相手は彼氏持ち、そして冴えないオタクっぽい高校生という主人公に関する大事な要素がこのわずか数分でかなりわかりやすく演出されているところです。
そしてそのすぐ後に三作品すべてに登場する主人公と親友ハリーの関係性が描かれ、物語の肝となる蜘蛛に噛まれるという事件も起こります。

注目してほしいのが一作目のラスボスとなるゴブリンとなるハリーの父親もすでに序盤に登場しているという点です。ラスボスが身近な存在というのは今となってはありがちな設定かもしれないですが面白い物語展開ですよね。また、ピーターとハリーの会話からハリーの父親に対する尊敬が垣間見えること、ハリーの父親の会社上手くいってないという伏線もうまく散りばめられています。

例の事件後、主人公は蜘蛛の能力として糸が出せるようになり、身体能力も強化され、眼鏡をかけなくてもよいくらいの視力を手に入れます。そしてその能力からニューヨークを犯罪から守るスーパーヒーローへと遂げるわけです。

『やべ~、本当に勝てるかな俺。。。』

超人的な力を得て自信のついた主人公はふとしたきっかけでいじめっこを撃退し少し調子にのりはじめます。

そこで起こってしまったのが図書館に送ってくれた叔父との衝突。その後のベン・パーカー(叔父)殺害事件によりピーターは大好きな叔父さんと喧嘩したまま一生の別れを告げることになります。このことは彼が一生引きずる後悔になりました。

「親でもないのに黙っとけよ」

大学生になったピーターは新聞のカメラマンとしての仕事も得てスパイダーマン専属のカメラマンになります。スパイダーマンは常に激しく動き回っているのでちゃんとした写真がそれまでなかったのですが、彼はスパイダーマン本人なので正面からすごくいい写真を撮れます。
そうして自身で撮影した良ショットを持ち込み新聞社の社長に気に入られたのでした。

そんなある日、ヒロインのMJに高校卒業後久しぶりに会ったかと思えば親友ハリーと付き合っているという事実を聞かされます。ピーターはそのことを親友から聞いておらず、好きな人に会えた嬉しさと親友に裏切られたという虚しさが一気に訪れるピーター。今まで自分に自信がなくMJに少しもアプローチもかけれなかった自分が悪いとはわかっていながらも親友から裏切られたように感じ、これにはひどくショックを受けます。

後半は彼とMJの読めない恋愛模様、ゴブリンの急襲とバトルが主な内容になっています。

無印『スパイダーマン2』の面白さ

ゴブリンという強大な敵を打ち破り。とりあえず一段落がついたピーター。しかしその倒したゴブリンは親友のお父さんでした。優しすぎるピーターはハリーに父親を殺してしまったことを言えず、スパイダーマンに父が殺されたという事実だけが彼に伝わり恨まれてしまいます。

また、愛しのMJに気持ちを伝えたいピーター。
MJはもうハリーと別れていて、自分と両想いというのもわかっています。
ただ、二人が結ばれるという願いは叶いません。ピーターはMJがまた敵に狙われて傷ついたら一生自分が許せなくなるからです。

ピーターは観に行くよと約束していたMJの演劇も、ヒーローとしての務めを行っていたら時間がなくなり行けませんでした。ついにはMJを他人にとられて新聞記者として潜り込んだパーティー会場で彼女の婚約発表をたまたま目撃。それと同時期にスパイダーマンとしての能力も衰えてきます。そしてハリーにも憎まれてる。嫌なことばっかりだ。

「もういっそヒーロー活動なんてやめたいよ。ベン叔父さん、、、」
そんな声が聞こえてきそうです。

普通の人間になりたい自分とスーパーヒーローとしての自分とでひたすら葛藤を繰り返します。

“I‘m just Peter Parker ”
(僕はただのピーター・パーカーだ)

そんな中、ピーターが尊敬するオットー博士が自らの研究により奥さんを死なせ、機械に取り込まれてしまい半ば暴走的に悪事を働くようになります。四つの触手の伸びる化け物へ変貌した彼の呼称は“ミスター・オクトパス”スパイダーマンはミスター・オクトパスの暴走を止められるか!?というのが後半のあらすじです。

「触手4本と手足4本だからオクトパス(タコ)ってちょっと無理ねーか!?」

無印『スパイダーマン3』の面白さ

スパイダーマン3も内容盛りだくさんです。。

箇条書きにするとこんな感じ

  • 恋人とのすれ違い
  • 謎の黒い生命体ヴェノム襲来
  • スパイダーマンの闇堕ち
  • さらにサンドマン襲来
  • 熱い共闘×共闘
  • 語られる事件の真相

一個ずつ見ていきましょう!

恋人とのすれ違い

ヒーロー活動を続け、仕事もそれなりに上手くいってるピーター。
それとは対照的に舞台女優の仕事がうまくいかず落ち込むMJ。

楽観的なピーターは落ち込んだMJに対し「大丈夫、君は素敵だから明日はいいことあるよ」といって慰めますが、MJが欲しいのはそんな言葉ではありません。「少しは私の気持ちも考えてほしい」とプロポーズを計画していたディナーからMJは抜け出してしまいました。そんな中ハリーはMJの欲しい言葉をちゃんとくれました。そこからMJはハリーに対し「私のことをちゃんとわかってくれてる!」と気持ちが揺らぎ始め、ピーターとMJの間に気持ちのすれ違いが起こってしまいます。

謎の黒い生命体ヴェノム襲来

MJとのすれ違いが起こる中、謎の黒い生命体が宇宙から飛来し、ピーターに寄生します。ヴェノムは単体では大した影響力はないですが寄生することにより宿り主の性格を暴力的に変えてしまうという特徴を持っていました。
その結果、ピーターは闇堕ち。別れたMJに対して可愛い女の子とイチャイチャしてるのを見せつけたり、アパートの管理人に怒鳴ったりと、普段のピーターからはかけはなれた言動をとるようになりました。

そして黒いスパイダーマンスーツのピーターはイケイケ。言動は荒々しく、写真を撮りに来た自分のライバルのカメラマンのカメラを壊します。さらには彼が作ったスパイダーマンの捏造写真を暴き彼の職を失わせます。

さらに砂の男、サンドマンが襲来。ピーターはプライベートどころではありません。

何度か撃退するもののほぼ不死身のサンドマンはしばらくすると復活するのできりがありません。彼は娘のために金を稼ぐため強盗事件などを起こしていました。

熱い共闘×共闘

ほどなくしてヴェノムの危険性に気付いたピーターはヴェノムを体から追い出すことに成功、しかし運悪くその場に居合わせたピーターの元同僚に寄生し、今度はそいつから命を狙われることに。

スパイダーマンを倒したいという利害が一致したヴェノムとサンドマンは手を組みMJを誘拐してピーターを誘い出します。2対1で戦うスパイダーマンに勝ち目はなくやられそうになったとき“ヤツ”がかけつけます。なんと、それはピーターを死ぬほど恨んでいたハリーです。執事から父が亡くなった事件の真相を聞かされたハリーはピーターと和解し共闘します。なんと熱い展開でしょうか。

語られる事件の真相

サンドマンはピーターの叔父を殺した相手でピーターからするととても憎い相手です。しかし、物語終盤、彼の口から真実が聞かされます。

「俺は殺そうとして殺したわけじゃない、仕方なかったんだ」

詳しいわけを聞くと、銃をつきつけられ車を盗られそうになった叔父さんはサンドマンに強盗なんかやめて家に帰れと諭していました。しかし警察に追われるサンドマンには考える余裕もなく仲間が話しかけた瞬間、誤って銃の引き金を引きベンを殺してしまったといういきさつがあったのです。これを聞きピーターは叔父の偉大さを再確認し、サンドマンを許して物語は終わります。

無印『スパイダーマン』の面白さの神髄

スパイダーマンがなぜこんなに面白くヒットしたのか?

その答えはスパイダーマンの“二面性”にあると思います。

スパイダーマンってただのスーパーヒーローではないんです。
スパイダーマンはスパイダーマンである前にピーター・パーカーという普通の、ただの青年なのです。そして偶然にも蜘蛛に刺されたためもう一つの彼の顔としてスパイダーマンがあります。

そしてスーパーヒーローとしての一面と、普通の青年としての一面は時にリンクし互いに影響しあいます。超能力を持って普段でも自信がついたり、ヒーローの姿で同僚に会ってしまったりなど。

普段はさえない青年、でもいざというときは頼れるスーパーヒーローという、対極にも見えるこの二面性がスパイダーマンを面白くさせているのではないでしょうか。

想像してみてください。
仮に、物語序盤に出てくるMJの彼氏でイケイケでいじめっこのフラッシュがスパイダーマンだとしたら皆さん見るでしょうか?面白いと思いますか?

俺だったらみません。

普段なよなよしてて欠点が丸出しで善人であるピーター・パーカー、彼が主人公だからみんな見るのだと思います。

以上のように二面性という要素がスパイダーマンを面白くさせているのは間違いありませんが、この二面性というのは色んなアニメや漫画にもみられます。

例えば、普通の生活をしてるが時に敵とたたかう仮面ライダー、普段は経営者だが夜になると街のヒーローになるバットマン、ちょっと古いかもですが『ブリーチ』『家庭教師ヒットマンリボーン』なども学校生活ともう一つの一面(死神、人格が変わるなど)があるといった似た設定ですね。これらも二面性のギャップの面白みが我々を引き付けるのかもしれません。

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